NHK連続テレビ小説第102作目「エール」。
現在放送中の「エール」も日に日に戦争の色が濃くなり、裕一と音の身近にも迫ってきています。
見ていて暗くなってしまう展開が続きますが、この先どうなってしまうのでしょうか?
なんかだんだん不穏になっていくの嫌だね
吟ちゃんも音ちゃんも旦那さんが出征するの辛いだろうな…
なんか裕一さんも痩せた気がするし
戦争と共に生きるのは見てるこっちも辛いね#窪田正孝#エール pic.twitter.com/Y41ag5tqXm— 窪田くんfan🐈 (@masa__kbt) October 3, 2020
召集令状が届いた裕一ですが、そんな中、裕一はまたも映画の主題歌の作曲を依頼されます。
裕一に依頼がきた映画は「決戦の大空へ」という映画で、予科練生の成長を描いた軍事映画です。
今回は裕一が作曲する「決戦の大空へ」の中の主題歌「若鷲の歌」や実在モデルとなった曲について調べてみましたので、ご紹介します!
「若鷲の歌」ってどんな曲?実在モデルも紹介!
エールで描かれる「若鷲の歌」
#エール【古関裕而の基本姿勢】そうそう。作曲家・古関裕而の基本的な考え方がこれ。作家性を笠に着て、やりたい仕事だけを選んだりせず、自分への依頼は自分が必要とされている事だと考え、それに全力で応える。それが学校の校歌でも、軍歌でも、子供向け怪獣映画の曲だったとしてもだ。#朝ドラエール pic.twitter.com/QpPF3CAq6c
— ひぞっこ (@musicapiccolino) September 29, 2020
召集令状が届いた裕一の入隊が近づいたある日、東都映画の三隅忠人が裕一を訪ねてきて、映画の主題歌の作曲を依頼します。
「決戦の大空へ」という映画で、海軍航空隊の予科練の練習生をテーマにした映画でした。
入隊が近づいている裕一は、その依頼は受けられれるわけもなく、その依頼は断ります。
しかし、数日後にまた三隅が訪ねてきて、裕一は曲作りで国に貢献しているので、即日召集が解除になるはずと言います。
音はホッとしますが、裕一の気持ちは「自分だけ特別扱いでいいのか…?」と複雑でした。
主題歌「若鷲の歌」は完成したものの、自分が召集解除になり、国のために何が出来るのという答え探しに苦しんでいました。
作詞を担当した西條八十と一緒に予科練で曲を披露するため土浦海軍航空隊に向かう汽車の中、裕一は「若鷲の歌」に全ての思いを込められていないという理由で、披露するタイミングを少し待ってほしいと願い出ます。
土浦海軍航空隊で練習生たちの生活を見学しているものの、いまいち思うように曲が書けずに悩む裕一。
ところが、練習生の風間から飛行兵への思いを聞いたことをきっかけに、裕一に曲が降ってきます。
いよいよ曲を披露する日になり、予め作ってきた曲・予科練にきてから作った曲、2曲を教官に聞いてもらい選んでもらう方法がとられました。
作った順番に曲を披露し、教官たちは予め作ってきた明るい曲調の曲を選びました。
裕一は、練習生たちにも選んでもらいたいと願い、三隅が実はその手はずを整えてくれていました。
続けて、練習生たちにも同じ順番で曲を聞いてもらうと、彼らが選んだのは裕一が予科練に来てから作った曲でした。
この曲は、短調で「露営の歌」のときのような人の心に響く雰囲気が感じられ、練習生たちは曲の途中で涙をする人もいたほどでした。
こうして、実際に予科練の練習を見て作曲した「若鷲の歌」が主題歌として採用されることになりました。
「若鷲の歌」実在モデルについて
2時間の特番「#古賀政男×#古関裕而 昭和歌謡 ふたつの歌魂」(テレビ東京)を興味深く見たが、一番気になったのは「#若鷲の歌」についてのエピソードだ
「若鷲の歌」は大ヒット♡予科練には応募者が殺到したが、その多くが戦死している
古関はハーメルンの笛吹き男の役を演じたのだろうか#エール pic.twitter.com/UOp3jLEBV7
— 大貫虎吉 (@tora__1947) September 28, 2020
実在する「若鷲の歌」も軍事映画「決戦の大空へ」の主題歌であり、エールでも忠実に再現されています。
「決戦の大空へ」は予科練を募集するための宣伝目的で作られた映画で、必要とされる能力の高さから操縦訓練は少年期から開始するべきという考えが提唱されていました。
日本でも14~20歳未満の若い男子の志願制となっていました。
「若鷲の歌」の作詞を担当した西条八十さんと作曲を担当した古関裕而さんは土浦海軍航空隊に1日入隊して、曲作りに励みました。
エールで描かれるのと同様に、長調と短調の2つの曲が作曲され、予科練生に実際に聞いてもらい曲が最終決定します。
古関裕而さんは実際に映画館で「決戦の大空へ」を見に行き、映画を見た子供たちが「若鷲の歌」を口ずさんでいるのを見て驚きます。
短調で一般的に暗いイメージのあるメロディーながら、古関裕而さんが作る単純なメロディーは子供たちの心もすぐに掴んでしまうのでした。
動画もあるので、実際に聞いてみましょう。
歌詞
では、ここで実際に「若鷲の歌」の歌詞をみてみましょう。
若い血潮の予科練の
七つボタンは桜に錨
今日もとぶとぶ霞ケ浦にゃ
でかい希望の雲が湧く燃える元気な予科練の
腕はくろがね心は火玉
さっと巣立てば荒海越えて
行くぞ敵陣なぐり込み仰ぐ先輩予科練の
手柄聞くたび血潮が疼く
ぐんと練れ練れ攻撃精神
大和魂にゃ敵はない生命惜しまぬ予科練の
意気の翼は勝利の翼
見事轟沈した敵艦を
母へ写真で送りたい
うたまっぷより引用
http://www.utamap.com/viewkasi.php?surl=k-100701-299
最後に・・・
いかがでしたでしょうか?
今回は裕一が作曲する「若鷲の歌」について調べてみましたが、いかがでしたでしょうか?
歌詞を見ても、今ではおかしいと思う内容が沢山あるのに驚かされます。
当時はこれが国の基準でこの考え方に沿わないと「非国民」とされてしまうと思うと、複雑な気持ちがあります。
裕一が予科練の練習生を見て、元気づけようと思えば思うほど、その時代に疑問を抱く音とは考え方の距離が生まれてしまいうので、裕一と音の関係も心配になってきてしまいます。
どうかこれ以上、時代の渦に2人が巻き込まれないように祈りながら見守りたいと思います。